こんにちは
早いものでもう11月下旬となってきましたよね。皆様体調等崩されていないでしょうか?
キクザワ事務所はみんな元気です。
若い子たちが多くなったので、お昼休みに学生時代の思い出話が良く聞かれ
ごはんを食べながら、いつも会話を微笑ましく聞いているのですが、
この間は、
「教科書によく落書きしたよね!」という会話で
「頭に髪の毛を書き足したりしてた!」「私もやってたー!」という会話。
(心の声:あるよねー、あるある)
竜生「誰だったっけ、あの、仏教で、失明したお坊さんの…」
で、とっさに、
「鑑真!!!!!」
と会話に加わってしまった私 (笑)(笑)(笑) ←
いやいやいや クイズ形式だとつい条件反射で答えちゃうんですけどーーーーー!!!!!
(↑若い子達みんなしーんとしてるから!!!!びっくりしてるから!!!)
…しかし、鑑真てさぁ。
あとからよく考えて、とっさに鑑真が出てくる自分に、ツッコんで噴き出したさくまです
(↑腐っても歴史好き)
こんにちは
「…。」
さてっ!!!(気を取り直して!)
今日は、
家づくりをする上で、欠かせない【大工職人】について
家を建てる上では、大工さんは居ないと家が建たない!!肝心要の存在ですよね。
一言に「大工」といっても、
自社で雇用している大工(自社大工)
外部の大工さんに現場ごとにお願いする大工(請負大工、外注)
とでは、その働き方や関わり方が少し異なるということはご存知でしたか?
一般にはわかりにくい建築業界の働き方の仕組みについて
今回わかりやすく解説できればと思いますので、
ご興味がありましたら、お付き合いください
一般に、全ての大工さんは、
「会社や工務店のもとで働いている」と思われがちですが、
実は、大工さんを会社で雇用し、社員としているという方法、実は少数派なんです。
多くの場合大工という仕事は、
建築期間のみ契約し、
仕事を「請負」として行うという建築業界ならではの(昔ながら?の)働き方があったんですね。
請負という言葉自体に馴染みがない方も多いと思うのですが、
「責任を持って仕事を行う」という日本語らしく
私達工務店も元をただすと、お客様からの仕事を請け負う『請負業』。
建設を行う業者を建設請負業者と呼び、これはハウスメーカーもゼネコンも工務店も同じということになり
お客様から直接仕事を請け負う存在のことを「元請け」と呼びます。
(注文住宅の場合は
契約の段階では目の前に商品があるわけではないので、
図面に書いてあるものをこれから計画通りにつくりあげますね、といった契約のイメージでしょうかねー。)
そこで元請けの業者は、
家を完成させるため、
基礎工事は基礎の会社さんへ、
左官工事は左官屋さんへと
それぞれ専門的な業務を専門の会社さんへ発注していく(=下請け)と層のような構造になっておりまして
ひとつの家を完成させるためにはたくさんの専門分野があって
ひとつの会社ですべてを行うには、業務が多岐に渡り難しいため、
『餅は餅屋!専門の職人さんにお願いする』という流れで専門業者へ仕事を依頼する。
大工さんに関しても、
一人親方の大工さん個人へ、業務を委託し家を建てる(=請負大工)という会社も多いのです。
家一棟でお客様からいただける金額というのは決まっているので
予め、各業者さんへ見積もりを取り、
家一棟トータルで考えた時に予算が合うかどうかを確認しながら進めていきますが、
何度も何度も同じ業者さんとお取引があると、
「ここにこのくらいの仕事を頼むと、大体このくらいの予算でおさまる」というのがつかめてきますね。
そのため、
「このくらいの規模の家なので、このくらいの金額でできるか?」と逆に元請け側が見通して、
各業者さんへ金額を提示する場合も出てきます。
請負の大工さんに対しても同じことで、
「大体このくらいの規模の住宅なので、このくらいの金額でできるだろう」と予測し、
「一棟当たり●●万円でお願いします。工期は●●日までです」と木工事を依頼し、
その日までに仕事を終わらせてもらう、と。
元請け側としては、
従業員として雇うと、どうしても福利厚生等の面で企業側の負担が大きいため、
現場ごとの請負契約とすることによって、
コストを抑えることができる!というメリットがあります。
ただ、
この場合に問題になることが一点あって。
それは大工さんとしては
「早く終わらせても、ゆっくり作業しても、もらえる金額は同じという事」なんです。
例えば(わかりやすい数字で表現すると)
「二か月で100万円で工事を終わらせてね!」と依頼を受けた場合は、
大工さんの月給は月50万円という事になりますが、
大急ぎで一か月で仕事を終えれば、月給100万円ということになりますね。
つまり
年間:2か月×6棟の仕事を行えば 年収は600万円
ですが、
年間:1か月×12棟になれば、年収は1200万円 ということになります。(極端な例だけどね!)
…となると、
「急いでこの現場を終わらせて、何件も仕事を請け負っていく方が良い!」と考える請負大工さんが増えるのも不思議ではありません。
(工事が継続して安定的に入ってくる保証がないことも影響します)
そのため、急いで終わらせる→仕事が雑になってしまう
ということが、起こってしまう可能性がある、ということなんですね。
(※もちろん元請け会社には品質管理の責任があるので、品質は担保されます
しっかり専門家に任せるという意味で、
請負という体制自体が悪い、という事ではないのですが…)
一方で自社大工(自社が雇用する大工さん)とは
工務店や建設会社が直接雇用している大工さんのことを指します
つまり、会社の社員として、日々の業務や現場での施工に携わる大工さんたちです。
一棟いくら、という契約ではなく、毎月の給与制になりますので、
大工さんにとっては
安定し、福利厚生が保証されている環境で仕事をすることができ、
会社の技術基準やスタイルがしっかりと伝わっているため、
木材の使い方や細部へのこだわりなど、職人の技術と会社の考えが一体となって反映されやすく、品質が安定しやすいという特徴があります
(うちの会社でも、
二、三か月に一回 全社員の会議があり、大工さんと一緒に研修会を行っており、
設計サイドからの意見
現場サイドの意見
双方に話し合いを行うことで、より良い家づくりについて勉強していますよー)
施工品質に差が出やすい、断熱材の施工についても安心
ただこの場合、
社会保険料などの負担が増えますので
会社の費用負担が大きくなるのがデメリット。
ですが、その分、見えない部分においても品質には安心でき、
大工さん自身も
建て主のお客様と継続して関わる事ができるため、
アフターメンテナンス等も臨機応変に対応してもらえることが多いです。
誰かのやった仕事で、「これどうなってるの!」っていうメンテナンスは大変ですが、
自分の作ったものに対しては、責任を持つ事が出来ますよね
(すごいなと思っている事の一つですが、図面には書かれていない現場ごとの細かいおさまりも、当時担当した大工さんは「あー!あの時こうだったわ!」って覚えていることも多いんです。)
また、お客様に対しても社員としてコミュニケーションをとる事ができ、
現場を総合的に(お客さんの立場から)見てくれることが多いのも特徴だと思います
他の業者さんとも連携をとって進めてくれます。
請負の場合も品質は担保されているけれど、自社大工の場合、自分の会社!という気持ちが責任感につながって、しっかりした丁寧な仕事に繋がるのかも
大工さん同士、意見交換しつつ作業できるので仲が良いのもいいですね
まとめ
自社大工施工と請負大工施工、どちらも一長一短、メリットデメリットがあるかと思います。
だから。最終的には
お客様のニーズに応じて適切な方法を選ぶことが大切かと思います
ちなみに!
当社(株)キクザワでは、自社大工による施工を行うことで、
お客様のご期待に応える家づくりを心がけていますよー
皆様も家づくりの際には、
一口に大工さんと言ってもいろんな働き方があるのだな、ということを意識していただき、
自社大工施工のメリットをぜひご検討いただければと思います
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました~
さくまでした。
寒くなってきたので、みなさま暖かくお過ごしくださいね